【レースデビューへの道】            ⑧自動車競技紹介:ドリフト

ここではモータースポーツを楽しんでいる方はもちろん、興味があって始めてみたい方や
久しぶりに復帰したい方へ、モータースポーツにまつわる耳寄りなトピックスをご紹介いたします。

 前回の【レースデビューへの道】⑦自動車競技紹介では、ダートトライアルについてご紹介しました。
 今回は数ある自動車競技の中から「ドリフト」にスポットを当ててご紹介いたします。

ドリフト走行とは

 ドリフト走行とは車を意図的に横滑りさせてコントロールする走行技術のことを指します。ステアリングのみに頼らず、アクセル、ブレーキ、サイドブレーキ、クラッチなどの積極的な使用により、スライド状態を維持したまま進行方向を調整する複合的で高度な操作が求められます。

自動車競技におけるドリフトテクニック

 現在ではタイヤや車体性能の向上もあり、舗装されたサーキットでの派手なドリフト走行はタイムロスになると言われていますが、すべてのドリフト走行がグリップ走行より遅いわけではありません。
 たとえば、ラリーなどのダート競技や峠道で行われるヒルクライム及びジムカーナ等では、速く走るために積極的にドリフトを行う必要があり、特にタイトコーナー(鋭角的なきついコーナー)や小さなヘアピンカーブなどでタイムを出すのにドリフト走行は大変有効なテクニックとなります。ジムカーナ競技ではしばしば、三角コーンの周囲をできるだけ小回りで素早く回る必要がありますが、タイヤをまったく滑らせないで回った場合はかなりの大回りになりタイムロスになってしまいます。

 ドリフト走行がタイムアップに有効かどうかは、車とコース、あるいは競技種目によってまったく異なります。F1などのフォーミュラカーがドリフト走行をしないのはもちろんその方が速いからであり、公道で競技をするラリーやオフロードのレース、あるいはジムカーナでドリフトが多用されるのは、ドリフト走行の方がグリップ走行よりも速いためです。

参考資料:https://ja.wikipedia.org/wiki/ドリフト走行

JAF公認競技としてのドリフト

 JAF公認競技としてのドリフトは「車両の進行方向に対して意図的に横滑走状態を発生させ、当該滑走状態を保ちながら規定のコースを走行する競技」と定義されています。

 JAF公認競技に繋がるドリフトは、もともと雑誌やビデオの企画として行われていた「ドリフトコンテスト」に端を発します。テクニックとしてのドリフトは昔から存在していましたが、ドリフト走行だけを取り出して、滑走状態の走行距離や角度の付き具合を審査する形式がブレイクスルーとなり、全国で多くのイベントがおこなわれてきました。
 2001年からは、後に「D1グランプリ」と呼ばれる大規模なドリフトコンテストが定期的に開催されるようになりました。この大会では「単走」と呼ばれる1台走行の予選で16台を選出し、2台が並んでドリフトしながら接近具合を競う「追走」で勝者を決めます。追走はトーナメント方式でおこなわれ、事実上の決勝となっています。これらの仕組みや車両規則、ヒューマンまたは計測機器による審査方法などが進化して、現在に至っています。

国内から世界へステップアップ

 JAF公認のドリフト競技会は「D1グランプリ」とその登竜門である「D1ライツ」があります。これらは、ドリフト世界一を決める競技会「FIAインターコンチネンタル・ドリフティング・カップ」にも繋がっていて、初代王者の座は日本人が勝ち獲りました。

 国内Bライセンスで出場できるドリフト競技はJAF公認競技の中では比較的新しいカテゴリーですが、国内でのステップアップだけではなく、国際ライセンスを取得して、世界中のドライバーと戦える環境が整いつつあります。

参考資料:JAF MOTOR SPORTS JAF / ドリフト

 ドリフト競技はその競技の特性上、ドライバーの装備には高度な安全性が求められます。
 例えば「D1グランプリ」の場合、スーツ・シューズ・グローブ・アンダーウェア全てにFIA公認装備が求められます。また、FHR(頭頚部保護)デバイスの装備が必須となっています。

レーシングスーツやシューズ・グローブなどはもちろん、ヘルメットやFHR(頭頚部保護)デバイスなどレースに必要な安全装備はレアーズダイレクトにてご購入いただけます。

 

 今回は自動車競技の「ドリフト」についてご紹介しました。
JAFのホームページでは各競技会スケジュールの検索ができます。(JAF競技会スケジュール検索
「開催地域」「競技種目」などで検索ができるので、ご自身の希望にあった競技会を探してみてはいかがでしょうか。

 

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